NHKの朝ドラ『舞いあがれ!』で “本歌取り” が話題になり、トレンドにもなりました。
本歌取り (ほんかどり)
元々ある有名な和歌・連歌などを『本歌』として、オマージュ(尊敬の念から影響を受けて創作する)して新たに作歌すること
実はここに来て、仮面ライダーとか、あれもこれも本歌取り(オマージュ)なんじゃない?と出てきました。
それが何だか分かりづらくて、でも妙に納得させられる魅力があります。
今回、『舞いあがれ!』の分かりにくい本歌取りを、わかりやすくまとめました!
『舞いあがれ!』の本歌取り(オマージュ)のまとめ
梅津貴司が舞に送った短歌

パイロットをあきらめて実家の工場を立て直す道を選んだ主人公・岩倉舞に、幼馴染の梅津貴司は短歌を書いた絵ハガキを送りました。
君が行く 新たな道を 照らすよう
千億の星に 頼んでおいた
これは当初、貴司が舞を励ます短歌だと思いました。
しかし後に、貴司を尊敬する秋月史子の解説で “本歌取り” の熱烈な恋歌だと知る事になります!
貴司の短歌は・・・
奈良時代の女官・狭野茅上娘子(さののちがみのおとめ)が、地方に流刑される夫との別れの辛さを詠んだ情熱的な恋心の歌です。
君が行く 道の長手を 繰り畳ね
焼き滅ぼさむ 天の火もがも
(あなたが行く長い道のりを、たぐり寄せて焼き滅ぼす天の火がほしい)
※実際に焼き滅ぼす火など無いが、それが欲しいと思うほど別れが辛くて恋心がほとばしる
このように本歌を詠み説くことで “本歌取りの歌” の意味を深く知る事ができます。
それにしても、秋月史子がいなければ、本歌取りの貴司の恋心って、ずっと知らないまま・・・
何というか~奥ゆかしすぎて分かりにくいですね~
歌人・俵万智さんも「わかりにくっ!」と、わかりやすい恋の本歌取りと共にツイートされています。
「マグマに蓋をする」は仮面ライダー?
2023/02/17の放送で、出版社の担当編集者・リュー北條が、気持ちに蓋をする貴司に向かって
「もったいないよね。梅津さん、せっかくのマグマに蓋しちゃって」と言い放つシーン。
これは貴司役・赤楚衛二さんが、かつて出演したTV『仮面ライダービルド』での名台詞で
「力がみなぎる・・・魂が燃える・・・俺のマグマがほとばしる!」にかけてる?と、『あさイチ』で博多大吉さんが指摘すると
「ちょっとやめてくださいよ。仮面ライダーの本歌取りするの」と博多華丸さんがツッコミを入れました!
リュー北條の由来?
仮面ライダーの本歌取りのツッコミを受けると『あさイチ』ゲストの赤楚衛二さんは・・・
「僕の(仮面ライダーの)キャラクター、万丈龍我(ばんじょうりゅうが)って言うから」
出版社の担当編集者・リュー北條の名前もつながっている?と指摘していました!
このように『舞いあがれ!』は、本歌取りというオマージュだらけで分かりにくい気がします。
でも、その張り巡らされた伏線が回収されるほどに、深く惹き込まれるのも事実!
今後も “本歌取り” という言葉遊びがあるはずですから目が離せませんね~
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